闘病日記 一般病棟:国産野菜しか食べたくないおばあちゃん

病室は小説より奇なり

私が入っていた一般病棟は主に循環器系の病気を持った人が入院しているが、癌治療中の患者さんもいた。

放射線治療の影響で口の中に炎症があるそうで、とにかく1日中グチュグチュと口の中を濯いでるおばあちゃん。

時々濯ぎすぎて嗚咽を漏らす…私は相変わらず耳を塞ぎながら個室代を出せない自分へ言い聞かせる日々が続行。

仕方ないのだ。これは病気のせいなのだ。十分わかっている。
きっと私も迷惑をかけてる。個室に入らないってことはこういうことなのだ。

そんなおばあちゃんは、食事のほとんどを食べない。

最初は

冷凍野菜がいや

と食事を下げる看護師さんへ訴えた。

冷凍じゃないよ

と言われると

工場で細かく刻んだ野菜がイヤ!

と次の難癖をつける。

ここの調理場で細かくしてるよ

しかし、そこもまた反論される。が、おばあちゃんはもちろん負けない!

国産じゃないから嫌。匂いで気持ち悪くなる

看護師さん、ぐったりした様子で答えた。

予算の都合もあるからねぇ

国産野菜のみを使った食事が食べたいなら、お金出してセレブな病院へ行くべし。

担当医、売店で好きなもの買って食べれば?と言うので、リハビリ時間に売店へ行ったようで、なにやら大量に買い込んできて、ベッドの上でバリバリ食べ始める。

お腹空いてたよねぇ。そりゃそうよねぇ。
何食べてるか知らないけど、それ、国産?

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