闘病日記 HCU:深夜アニメを爆音で流す人

病室は小説より奇なり

帰りたい女性が母親と対面した夕方、暴力じいさんと一悶着の夜、さらにへボ病院おばあちゃんが大騒ぎした日のこと。

コレは暴力爺さんが眠った後の話

退院やら一般病棟移動やらで空きベッドが数個あった夜勤帯。

大体3、4人の看護師さんで回していたようだ。

今思えば、HCUにいた4夜のうち

「今日はすごく静かだなぁ」

って日は1日しかなかったと思うが、私が単純に意識が薄い状況で周りの音が聞こえなかっただけなのかもしれない。

この日、暴力爺さん事件の後はとても静かな時間が流れていた。

今日はゆっくり眠れるなぁと思っていざ眠りに入ろうとした11時半頃、テレビの音が響き渡る。

しかも、深夜枠のアニメCM。高い声の女性声優やらイケボやらがハイテンションで喋ってる。それに続いてアニメ主題歌、それを膝かなんか叩きながらリズムをとる音、アニメ本編でツッコミの声…

この声、看護師の兄ちゃんやん・・・・・・

よく見渡せば患者がいないベッドのところから灯と音が漏れている。

私が起き上がったのを確認した女性看護師が右掌を縦にして顔の前へ近づけ

「ごめんね。うるさいよね」

と言って、兄ちゃん看護師にテレビの音量を下げるよう注意。

どうやらコレはこの看護師の休憩時間に行われる日常的な光景みたいだ。

重症患者の老人が殆どのHCU…一度寝たら起きないからいいと思っているのだろうか。

とてもいい動きをする看護師さんだっただけにガッカリ。

そう思いながらアニメを耳に眠りに入った私。

このあと、数時間もしないうちに金切り声に叩き起こされることになるとは、この時は知らない。

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